超高齢化社会が到来し、現代では介護サービスの多様性が求められている。そうした背景もあり、介護施設にはさまざまな種類がある。要介護度が低く、自立生活が可能な高齢者が入居するサービス付き高齢者向け住宅やケアハウスなどでは、介護スタッフの仕事のメインが、安否確認や生活相談になる。

こうした介護施設に入居する利用者は、1人で生活するのが不安な傾向にある。そのため、介護士は相談相手になり、安心感を与える存在になる必要がある。その他、要介護者でなくても入居できる有料老人ホームでは、入居者が介護施設を自由に出入りしてホテルのように利用するため、スタッフには一般的な宿泊施設のホスピタリティが求められる傾向にある。

一方、要介護度が高い高齢者が入居する特別養護老人ホームなどでは、食事や移動をはじめ入浴や排泄の介助等の身体介護が仕事の中心だ。このような身体介護には、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修といった介護資格が欠かせない。

そして、認知症患者を対象としたグループホームでは、認知症への対応が主要な業務となる。認知症の利用者との関わり合いは、意思疎通がスムーズにいかず、なかなか難しいものだ。認知症の利用者との接し方で悩むなら、認知症ケア専門士や認知症ケア指導管理士等の資格を取得し、認知症に関する知識やスキルを高めることをおすすめする。

このような入居施設のほか、デイサービスといった通所の介護施設もある。デイサービスでは、身体介護で暮らしのサポートをしつつ、利用者が楽しめるレクレーションやイベントを催して、高齢者を喜ばせている。デイサービスは基本的に日勤のみの業務であるため、家事や育児と両立させたい方におすすめだ。